2024年（令和6年）度税制改正の内容
2024年（令和6年）度の税制改正が確定しました。不動産・相続・贈与に関連する主要な改正項目は以下のとおりです。
所得税・住民税
住宅ローン控除の控除限度額
| 入居期間 |
住宅種類 |
控除限度額 |
| 2024年1月1日～2025年12月31日 |
新築・買取再販 |
4,500万円 |
| 2024年1月1日～2025年12月31日 |
長期優良住宅・低炭素住宅 |
3,500万円 |
| 2024年1月1日～2025年12月31日 |
ZEH水準・省エネ住宅 |
3,000万円 |
| 2024年中に入居（子育て特例対象個人） |
新築・買取再販 |
5,000万円 |
| 2024年中に入居（子育て特例対象個人） |
長期優良住宅・低炭素住宅 |
4,500万円 |
| 2024年中に入居（子育て特例対象個人） |
ZEH水準・省エネ住宅 |
4,000万円 |
居住用財産の譲渡に関する特例
| 項目 |
内容 |
延長期間 |
| 買換え特例 |
譲渡所得税を買換資産に引き継ぐ制度 |
2年間 |
| 譲渡損失の繰越控除 |
譲渡損失を他の所得と通算し、3年にわたって繰り越す制度 |
2年間 |
認定住宅等の所得税額の特別控除
| 項目 |
内容 |
延長期間 |
| 所得税額の特別控除 |
認定のための費用（最大650万円）の10%を所得税額から控除 |
2年間（合計所得要件を2,000万円以下に引き下げ） |
贈与税
住宅取得等資金の贈与税の非課税
| 贈与年 |
住宅種類 |
非課税枠 |
| 2024年～2026年 |
ZEH水準省エネ住宅 |
1,000万円 |
| 2024年～2026年 |
その他の住宅 |
500万円 |
住宅取得等資金の相続時精算課税選択の特例
| 項目 |
内容 |
延長期間 |
| 相続時精算課税選択 |
贈与者の年齢制限なしで相続時精算課税制度を適用 |
3年間 |
登録免許税
住宅取得に係る登録免許税の軽減
| 項目 |
内容 |
延長期間 |
| 所有権保存・移転・抵当権設定登記 |
軽減措置 |
3年間 |
| 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅の所有権保存・移転登記 |
軽減措置 |
3年間 |
| 買取再販住宅の所有権移転登記 |
軽減措置 |
3年間 |
不動産取得税
課税標準及び税率の軽減
| 項目 |
内容 |
延長期間 |
| 宅地の取得 |
課税標準の軽減（1/2） |
3年間 |
| 住宅及び土地の取得 |
税率の軽減（3%） |
3年間 |
| 土地先行取得 |
取得から3年以内に建物を新築すると軽減 |
2年間 |
| 認定長期優良住宅 |
控除額1,300万円 |
2年間 |
固定資産税
新築住宅及び新築の認定長期優良住宅の軽減
| 住宅種類 |
軽減内容 |
延長期間 |
| 新築住宅 |
固定資産税を3年間（マンションは5年間）2分の1に減額 |
2年間 |
| 新築の認定長期優良住宅 |
固定資産税を5年間（マンションは7年間）2分の1に減額 |
2年間 |
印紙税
印紙税の軽減
| 項目 |
内容 |
延長期間 |
| 不動産売買契約書及び工事請負契約書 |
印紙税の軽減 |
3年間 |
まとめ
2024年（令和6年）度税制改正により、不動産購入者にとって有利な変更が多数含まれています。住宅ローン控除の拡充、贈与税の非課税枠の延長、固定資産税や不動産取得税の軽減など、購入時の税負担が大幅に軽減されます。不動産購入を検討している方は、これらの改正内容をしっかりと把握し、賢く活用することで、より有利な条件で物件を取得できるでしょう。
